パソコンを起動したら「このWi-Fiネットワークでは、以前のセキュリティ標準が使用されています。その標準は将来的にサポートされなくなります。別のネットワークに接続することをお勧めします。」と表示されて困ったことはありませんか?
上記メッセージが表示されたままでいると、数十分ほどでのWi-Fi接続が切断されてしまうなんて事も、、、。
昨日までは問題なく使えていた自宅のWi-Fi、それなのに急に「古いセキュリティのネットワーク使ってちゃダメだよ!」なんて言われてもただただビックリしますよね。
パソコンが苦手な方でもわかるようになるべくかんたんに、この問題の確認方法と対策を解説していこうと思います。
以前のセキュリティ標準が使用されているとは?

このメッセージは「Wi-Fiのセキュリティ規格が古い場合に出る」警告です。
Windows 10 の安全でない Wi-Fi ネットワーク
古いセキュリティ規格を使用しているために安全でない Wi-Fi ネットワークに接続していることを示す通知が表示されることがあります。たとえば、これは、セキュリティに WEP または TKIP を使用する Wi-Fi ネットワークに接続する場合に発生することがあります。これらのセキュリティ規格は古く、既知の不具合があります。
Microsoft Windows サポート | Windows 10 の安全でない Wi-Fi ネットワーク
上記の通りMicrosoftのWindowsサポートで【安全でない Wi-Fi ネットワークに接続していることを示す通知が表示されることがあります。】と明記されています。
ざっくりとした翻訳をすれば「古いセキュリティ規格(WEP・TKIP)の安全ではないWi-Fiに接続しているよ!古いルーターや古いアクセスポイントの利用をやめて、早めに新しいセキュリティ規格のルーターやアクセスポイントに切り替えて欲しい!」ってWindows10が教えてくれているのです。
現在のセキュリティ規格を確認する
それではまず現在接続しているWi-Fiのセキュリティ規格を確認してみましょう。
①「スタートボタン(Windowsのアイコン)」を右クリック。
②「ネットワーク接続」をクリック。

③「状態」画面が表示されるので、「アダプターのオプションを変更する」をクリック。

④「ネットワーク接続」画面が表示されるので、「Wi-Fi」を右クリック。
⑤「状態」をクリック。

⑥「Wi-Fiの状態」が表示されるので「ワイヤレスのプロパティ」をクリック。

⑦「ワイヤレス ネットワークのプロパティ」が表示されるので、「セキュリティ」タブをクリック。
⑧「セキュリティ」の情報が表示されたら、「暗号化の種類」を確認。

以上の手順通りにすすめることで、接続しているWi-Fiの「暗号化の種類」を確認できます。
暗号化技術の分類
暗号化技術 | WEP(Wired Equivalent Privacy) | TKIP(Temporal Key Integrity Protocol) | AES(Advanced Encryption Standard) |
---|---|---|---|
暗号強度 | 2~3分あれば解読可能。 | WEPより解読されにくくなった。 ただし時間をかければ解読は可能。 | 現在の暗号化技術の中では一番の強度。 時間をかけても解読は難しい。 |
コメント | 2020年現在ある中で暗号化技術でもっとも古くから存在していたため、普及率も一番! それゆえ解読方式なども出回っていたりも・・・、使用するのは避けたい。 | WEPの暗号化技術を改良したもの。 WEPよりも強度はマシだが、使用するのは避けたい。 | 2020年現在のアメリカ連邦政府標準の暗号方式として採用している。 最新の暗号規格なので、Wi-Fiで使うならコレを使いたい。 |
「暗号化の種類」が「WEP」や「TKIP」となっていた場合は「古いセキュリティ規格」を利用しています。
ルーターのセキュリティ情報を確認する
セキュリティ標準が低いのが確認されたらルータのセキュリティ情報を確認し、必要に応じて設定変更を行いましょう。

A.ルーターに貼付されているラベルに複数の「暗号化の種類」が書いてある場合。
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シリアル番号:XXXXXXXXXXXX
MACアドレス:XX:XX:XX:XX:XX:XX
ネットワーク名(SSID)
プライマリSSID 2.4GHz(AES) XXXXX-XXXXXX-g
プライマリSSID 5GHz(AES) XXXXX-XXXXXX-a
暗号化キー XXXXXXXXXXXXX
プライマリSSID 2.4GHz(WEP) XXXXX-XXXXXX-gw
暗号化キー XXXXXXXXXXXXX
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
のようにSSID情報が書いてあった場合は、
初回の接続時、または“とあるタイミング”で
「プライマリSSID 2.4GHz(WEP) XXXXX-XXXXXX-gw」
を選択してしまっている場合が考えられます。
先述の通り「WEP」は古いセキュリティ規格であるため、
新しい暗号化の種類である「AES」の
「プライマリSSID 2.4GHz(AES) XXXXX-XXXXXX-g」
「プライマリSSID 5GHz(AES) XXXXX-XXXXXX-a」
どちらかを選択するだけで解決する場合があります。
B.ルーターのセキュリティ設定を変更する。
ルーターのセキュリティ設定については、お手元の説明書を見ながら設定する必要があります。
利用している機器・メーカーによって対応が異なりますので十分に注意してください。
※「子機側(無線LANカードなど)がWEPにしか対応していない場合」だと、接続することができなかったりもしますので注意が必要です。
※メーカーの製品ページなどで必ず確認してください。
セキュリティ設定後、Wi-Fiに接続しなおし、
先述の「現在のセキュリティ規格を確認する」の手順どおりにプロパティを確認してください。
「暗号化の種類」が「WEP」や「TKIP」から「AES」に変わっていたら完了です。
さいごに

「このWi-Fiネットワークでは、以前のセキュリティ標準が使用されています。その標準は将来的にサポートされなくなります。別のネットワークに接続することをお勧めします。」と表示されたまま使い続ける場合は、「セキュリティレベルの低い状態のまま通信する」ことになりますので、通信内容を盗聴され、SNSなどの「アカウント情報がのっとられる」リスクがあることを知ってください。
とりあえずインターネットに接続できるからと放っておかずに早めにセキュリティ設定を変更しましょう。
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